レーシック

レーザーで角膜をフラットにする「レーシック」

レーシックとは、レーザーを用いて角膜を薄くすることにより、角膜の屈折力を減らしてピントを網膜面に合わせる近視矯正法です。メガネやコンタクトレンズは、凹レンズを目の前に置いて屈折力を減らしますが、レーシックはオルソケラトロジーと同様に角膜を加工して屈折力を減らします。

オルソケラトロジーの加工は一時的で元に戻るのに対して、レーシックの加工は角膜を削るため元には戻りません。レーシックは近視が強くなければ安全性と快適性が両立し、コストパフォーマンスもよい屈折矯正法です。

レーシックとは

目に入ってきた光は、角膜と水晶体で屈折し焦点に集まります。実は、角膜は水晶体より屈折力が2倍も強く、目の屈折の主役となります。

この角膜の屈折力を決めているのが「角膜のカーブの強さ」です。カーブが強いほど屈折力は強くなります。

レーシックでは、角膜を薄くすることにより角膜のカーブを弱めることで、角膜の屈折力を低下させピントを合わせます。

実際には、エキシマレーザーで、角膜内部の設定した部位を計算通りに蒸散させて薄くします。

蒸散ガスによりバブルが生じるため、エキシマを照射する前にフェムトセカンドレーザーで角膜フラップを作成して、むきだしになった角膜内部にエキシマレーザーを当て、ガスを取り除きます。

レーシックのメリット

レーシックのメリットは、メガネやコンタクトが不要になることですが、最近ではICL(眼内コンタクトレンズ)という競合手術が出てきたため、ICLと比較されることが多いです。

レーシックは、血管の無い角膜をレーザーで加工するため、ICLのように目の中へ影響することがありません。手術時間が両眼で10分程度と短時間なのもメリットです。

術後の炎症が少ないため、視力回復が早いというメリットもあります。今のところICLよりもリーズナブルであることもメリットに挙げられます。

レーシックのデメリット

個人差が大きいですが、一時的にドライアイが強まったり、夜間光がまぶしく見えるハロー・グレアが出たりします。また、通常は意識しない程度ですが、収差というぼやけの原因が増えます。

近視が強いほど角膜を削る量が増えるため、角膜はかなり薄くなり収差が大きくなります。その結果、角膜が眼圧により前へ押し出されてカーブが強まり、近視化します。「近視戻り」と言われる現象です。

もともと角膜が薄い眼も同様のリスクがあります。さらには、角膜が薄くなると眼圧が実際よりも低く測定されるため緑内障の診療に支障が出ます。

レーシックによる視力改善の流れ

事前にレーシックの適応検査と手術計画のための目の詳細な検査を受けます。所要時間は2時間程度です。手術は、全てで2時間程度の日帰り手術です。正味の手術時間は両眼で10分程度です。手術後にはすぐに帰宅でき、日常生活への支障はあまりありません。

術後は、術後感染・術後炎症の管理と安定性確認のために、定期検査を行います。

  1. Step01

    洗眼・点眼麻酔

    麻酔は麻酔点眼薬で行います。点眼麻酔といいます。

  2. Step02

    フラップ作成

    フェムトセカンドレーザーで角膜を水平に切開します。これは、角膜の中身である実質にエキシマレーザーをかける準備です。

  3. Step03

    フラップ翻転

    レーザーで切った角膜の表面部分をフラップといいます。フラップをめくってエキシマレーザーをかける用意をします。

  4. Step04

    エキシマレーザー照射

    フラップをめくって露出した角膜実質にエキシマレーザーを照射して、角膜実質を蒸散させ角膜を薄くします。蒸散により生じるガスは拡散して消えます。

  5. Step05

    洗浄

    レーザー処理した実質面を洗浄しながらフラップをもどします。

  6. Step06

    終了

    フラップが自然に吸着するのを待って終了です。

近視が強い人ほど、レーシック治療は慎重に

近視が強くなるほどレーシックは問題が生じやすくなります。日本眼科学会のガイドラインでは、-6ジオプター以上の強度近視はレーシック慎重適応、-10ジオプターを超える場合には、レーシックは禁忌とされています*。

矯正する近視が強いほど角膜を削る分の厚みが大きくなり、角膜は薄くなるためです。もともと角膜が薄い人は要注意です。

https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/lasik_7.pdf

夜間の光の見え方 角膜を削る量が多いと、夜間の光がまぶしく見える現象(ハロー・グレア・スターバースト)が強く出て、見えづらくなることがあります。
収差 角膜を削る量が多いほど、焦点をぼやかせる「角膜収差」が大きくなり、明るい所で白っぽく輪郭があいまいに見えたり、少し見えにくさを感じることがあります。
近視戻り 近視が強いほど、治療後に再び近視が再発する「近視戻り」と呼ばれる現象が起きるリスクが高くなります。
角膜拡張症 角膜を過度に削ると、角膜の薄くなった部分が前に突出して不正乱視を生じ、見えにくくなります。角膜拡張といいます。
核白内障への対応 近視が強い目は、時に比較的若年(30代~40代)で水晶体核の硬化が進み水晶体の屈折力が高まり近視が急速に進むことがあります。この場合、強い近視を治すために既に角膜は多く削られて薄くなっており、再レーシックは難しくなることがあります。
眼圧が低く測定される 角膜が薄くなるほど眼圧の測定値は実際よりも低い値になり不正確になります。眼圧は緑内障診療に大切な検査です。近視が強い方ほど緑内障になりやすいため注意が必要です。
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